Riinagisaのブログ

読みたい人が読めばいいよ。私は好き勝手するから。

会社で暇だから書いた日記(0709)

いくら暇だとは言え、 会社では暴力映画をみるべきではないのだと思う。

使い古したスマートフォンの小さな画面でさえ見ることは、 はばかれる。

 持ち歩いている小説は、混んだ満員電車の中で読みたいし、 かといってPCのソフトを使う気も起こらない。

 まさか、会社で日記を書くことになろうとは思わない。 真横を通る年配の上司から出力したまま忘れ去られていた見積書を 手渡される。もう不必要になった書類。笑顔で「 ありがとうございます」とだけ伝える。 少し酒臭いような気がする。可笑しいな、18時になろうとしてい る頃なのに。

 しかし、彼はそうだったじゃないか。去年の先月くらいだろうか、 個別で私に説明会を開いてくれ、昼から「秘密な」 と大笑いしてワインを飲みに行ったじゃないか。

今年も、そうしているのかもしれない。

 

 「私とあなただけの秘密」というものは、大概「あなたと、 その他大勢」に交わされることが多い。 秘密を共有すると言うのは、高揚するものだ。そして、その「 あなた」 だけを守ってあげようという絶対的な服従心に支配されるものだ。

 ところが、 あなたという人は私に一度話したことから持ちうる秘密の重みを忘 れてしまう。忘れたあなたは、 他者へとふわりとその秘密を共有するのだ。 それを知った私はなんだか、 私の存在まで軽くあしらわれているような気分になり、 不貞腐れる。

 

今、使用した「不貞腐れる」 という漢字が果たして妥当なのか気になり、 WEBページをクリックする。そのまま語源辞典を漂う。 気づけば、本日の勤務ももう残り30分。

意味のない時間ならば、言葉を吐き出し文字に残そう。 拙い乱文でさえ、いつぞや読み返す日が来るのならば「思い出」 とかいう風に美化されるのかも知れない。

 

 

 ココで私は、週末に起こったことを思い出す。金曜日、 同様に暇をもてあましていた私は、 同期と昼食を共にする気も起きず、 ひとつ年次が上の先輩方を誘い食事へと出て行く。

「今日はピザが食べたいんです」珍しく、 これが食べたいと明確に意見が生まれた。

でもきっと、「コレが食べたい!」ではなく「 お金を使いたくない、けど何か外食っぽいのを食べたいんだ」 とか言う裏づけが確実にあった。 捻くれた素直さを持ち合わせている。

 

 外は雨。小雨と通常の中間くらい。髪の長い乙女趣味の先輩は、 大きなフリルの施された白い布地の傘をさす。 ウエーブのかかった赤茶色のロングヘアと花柄のワンピースが相ま って、まるでお人形と並んで歩いているようで、嬉しくなる。と、 共にカジュアルすぎる私の服装を少し恥じる。

 面倒見の良い大柄の先輩は、傘を持たずに会社を出た。 私の兄に似ている。

 大抵、人前では笑顔で絶対に敵を作らない。 大柄な体型の人はどうして大らかに居られるのだろう。

 以前、同期に聞いた麻布十番のピザ屋さんに行く。 ここらでは珍しい料金設定だ。一枚500円。

 

 会社にはどんな人が居るのか、 暇で仕方ないときに何をしているのか、 他にも何かを話していたはずだがもう思い出せなくなっている。 店内の客層はやけに若い者だらけで、騒がしかった。その喧騒に、 最初はムッとしたが、次第に私達の話し声も大きくなっていった。

大きな声というのは不思議だ。 閉ざしていることをみるみる内に開放していく。

 普段、 共に仕事をすることのない先輩の趣味思考を少しずつ見ることがで きた。

 

「お昼って楽しいな♪」